平成15年度 「ゆとりある住まいのコンクール」にて 知事賞を受賞しました。 |
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入賞作品一覧 | ||
知事賞 | 「土間の家・西山邸」 | 山本 恭弘 |
知事賞 | 「時代をつなぐゆとり 久礼佐竹邸」 | 松澤 敏明 |
高知県建築士会会長賞 | 「山本さんの家」 | 太田 憲男 |
奨励賞 | 「西本さんの家」 | 太田 憲男 |
奨励賞 |
「本と暮らす家」 | 蒲原 章 |
積み重ねによる価値の創造 70年前に回船問屋として建てられ、その後信用金庫・店舗併用住宅と 時代の変遷により、用途を変えながら久礼の街で親しまれてきました。 今回、改修・増築により専用住宅に再生しました。 いくつもの時代を生き抜いた空間に今の時代を重ねる。 70年前の仕事に今の仕事を重ねる。 スクラップ アンド ビルドではなく、単なるリフォームではなく そのままの保存でもない。 繕いと付加による価値の創造を目指しました。 空間と受け継ぎ重ねる時間を楽しむ建築が 地域固有の文化や町並の奥行を生むのではないでしょうか。 |
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設計者:徳弘・松澤建築事務所 松澤敏明 | ||
施工者:梅原工務店 | ||
施 主:佐竹 敏雄 | ||
所 在:高岡郡中土佐町久礼 | ||
「時代をつなぐゆとり」審査講評より | ||
さりげない顔をした21世紀の楽園−骨董品や茶道に関心のある人は、作られてから時代を経てよく使い込まれた器物の味わいが、新しく作られたばかりの新品では決して得られない、深い味わいをかもし出すものであること、ちょうど新酒と古酒ほどの違いのあるものであることを身にしみて理解しています。 古い柱や梁を再生の住まいに活かすとき、塗装などしないで、この古酒の味わいを現代の感性とともに生かす手法を全国に先駆けて始められたのは高知の誇る山本恭弘さんです。 この高知の伝統をよく受け継いで、この家の再生に巧みに生かされたのが、少し若い松澤敏明さんです。 ともに公共建築賞特別賞の受賞などで全国レベルの一流建築家として知られています。この地味な仕事に精一杯の力を篭めておられるのを拝見して温かいものを感じました。 久礼の街の家並みにすっかり溶け込んだこの家の佇まいからは、その中によい趣味の古酒をさりげない顔で楽しんでいる人が住んでおられることは誰も気が付かないでしょう。 |
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授賞式の様子 |